カメラ

初級 デザイナー

カメラは、シーンを切り取ってプレイヤーに表示します。カメラがないと、ゲーム内では何も見ることができません。

シーンにはカメラの数に制限はありません。

Game Studio でカメラを作る

シーンエディタ内の何もないところを右クリックして Camera を選択し、さらに、作成したいカメラの種類を選択します（PerspectiveまたはOrthographic）。

Game Studio は、カメラコンポーネントがアタッチされたエンティティを作成します。

あるいは、カメラにしたいエンティティを選択し、プロパティグリッドで [Add component] をクリックして Camera を選択します。

カメラのプロパティ

プロパティ	説明
Projection	カメラが使用する投影の種類（透視投影（Perspective）または平行投影（Orthographic）
Field of view	垂直方向の視野（単位：度）。透視投影を使う場合に指定します。
Orthographic Size	平行投影の高さ（幅はターゲットの比率に基づいて自動的に計算されます）。平行投影を使う場合に指定します。これには、ズームイン、ズームアウトの効果があります。
Near Clip Plane	カメラで見ることのできる最も近い点
Far Clip Plane	カメラで見ることのできる最も遠い点
Custom aspect ratio	カスタムアスペクト比オプション。有効にしない場合は、自動的にレンダーターゲットの比率に調整されます。
Aspect Ratio	カスタムアスペクト比。Custom aspect ratioオプションを有効にした場合に指定します。
Slot	グラフィックスコンポジターで使用されるカメラスロット。詳細についてはカメラ スロットを参照してください。

透視投影カメラと平行投影カメラ

透視投影（perspective）カメラは、シーン内のオブジェクトの「実世界」の透視投影を提供します。このビューでは、カメラの近くにあるオブジェクトが大きく見えたり、同じ長さの線が現実とは異なる長さの線になって見えたりします。透視投影カメラは、三人称視点や一人称視点のゲームなど、リアルな遠近法を必要とするゲームに最もよく使用されます。

平行投影（orthographic）カメラでは、対象物の大きさは、カメラからの距離に関わらず常に同じです。平行線が接触することはなく、消失点もありません。平行投影カメラは、戦略ゲームや 4X ゲーム、ロールプレイングゲームなど、アイソメトリック視点のゲームに最もよく使用されます。

透視投影（perspective）	平行投影（orthographic）

視野（Field of view; 透視投影モードのみ）

カメラが透視投影モードに設定されている場合、**視野（firld of view）**は、カメラの内部構造を変化させ、シーンのズームインとズームアウトを行う効果があります。高設定（90 以上）では、視野は引き伸ばされた「魚眼レンズ」のようなビューになります。デフォルト設定は 45 です。

視野: 45 (既定値)	視野: 90

平行投影サイズ（平行投影モードのみ）

カメラが平行投影モードに設定されている場合、**平行投影サイズ（orthographic size）**は、ズームインとズームアウトの効果があります。

平行投影サイズ: 10 (既定値)	平行投影サイズ: 50

近面と遠面

近い平面と遠い平面で、カメラの視野の始まりと終わりが決まります。

• **近面（near plane）**は、カメラが映すことのできる最も近い点です。既定値は 0.1 です。この点より手前にあるオブジェクトは描画されません。

• **遠面（far plane）**は、描画距離とも言われ、カメラが写すことのできる最も遠い点です。この点より遠くにあるオブジェクトは描画されません。既定値は 1000 です。

Stride は、近面と遠面の間の領域をレンダリングします。

近面 0.1 (既定値)、遠面 50	近面 7、遠面 1000 (既定値)
遠面の値が小さいと、近距離のオブジェクトは描画されません。	近面の値を大きくすると、カメラに近いオブジェクトは描画されません。

カメラ スクリプト

カメラスクリプトを使って、カメラを制御することができます。Stride は、FPS カメラスクリプト、横スクロールカメラスクリプト、基本的なカメラコントローラスクリプトの、3つのカメラスクリプトテンプレートを提供しています。

Game Studio でカメラスクリプトを追加する

1. アセットビューで、[Add asset] > [Scripts] をクリックし、追加したいカメラスクリプトを選択します。

   

2. シーンエディターで、制御したいカメラを持つエンティティを選択します。

3. プロパティグリッドで、[Add component] をクリックし、使いたいカメラスクリプトを選択します。

   

   Game Studio は、エンティティにカメラスクリプトを追加します。

スクリプトの作り方と使い方の詳細については、スクリプトを参照してください。

カメラスロット

カメラスロットは、グラフィックスコンポジターをシーンのカメラにリンクします。各カメラをスロットに割り当てて、それからコンポジターが使用するスロットを定義します。これは、毎回新しいカメラを割り当てなくても、ルートシーンやグラフィックスコンポジターを変更することができるということを意味しています。

詳細については、カメラ スロットを参照してください。

テクスチャにカメラを描画する

カメラのビューをテクスチャーに送り、そのテクスチャーをシーン内のオブジェクトに使用することができます。例えば、防犯カメラの映像など、同じシーン内のテレビ画面にシーンの一部を表示させることができます。詳しくは、レンダー テクスチャーを参照してください。

関連項目

• カメラ スロット
• カメラのアニメーション
• グラフィックス コンポジター